これで後悔しない!トライアスロンバイクの選び方・買い方(理論編)

トライアスロンを始めるときに最初に悩むことの一つにバイク選びがあります。もちろん、ベテランの方も買い換えるときは色々と悩みます。

なぜ悩みが多いかというと、トライアスロンの3種目(スイム・バイク・ラン)におけるバイクでは

  • 機材の差が出やすい
  • 最も時間(距離)が長い→タイムに占める割合が高い
  • 最もお金がかかる
  • 選択肢が豊富にある

といった特徴があり、タイム的にも経費的にも3種目の中で一番大きなウェイトを占めるからです。

ただ、初心者やバイクに関心が低い人にとっては、どのバイクも色と形が少し違うだけで全部同じに見えるのではないでしょうか?値段の違いも意味が分からないと思います。

しかし実際には押さえておくべきポイントが色々あり、そこを外すと「あっちにしておけば良かった」と後悔したり「なんだか乗りにくい」と感じてバイクに苦手意識がつくことになります。買い換えたいと思っても数十万円する機材ですからそう簡単にできません。

そこでバイク選びで失敗しないように、最低限知っておくべき知識や選ぶときの考え方を理論編・実践編の2つに分けてまとめました。この記事は理論編として基本的な知識や考え方を中心に書いています。

バイクは高い買い物ですし、選択次第でこれからのトライアスロンライフが楽しめるかどうかも変わってきます。是非この記事をバイク選びの参考にしてください。

バイクの各部の呼び方

これからバイクの話をしていく中で、どうしてもバイク各部の名称を使うことになります。知らないと話についていけないと思うので簡単に各部の名称をまとめました。

バイク各部の名称

※ボトムブラケットというのはクランクの軸を取り付ける場所です。ハンガーと呼ばれることもあります。

あと、フレームの寸法も重要になってくるので合わせて掲載しておきます。詳細は追々説明するので、今はこれだけ色々な寸法がバイク選びに関係するということだけ頭に入れておいてください。

ロードバイクのジオメトリ
日本人はバイクというとオートバイのことをイメージする人が多いと思いますが、英語ではbikeといえば自転車のことを指すのが普通です。ここではそれに倣って自転車のことをバイクと呼びますのでご了承ください。

バイク選びで押さえておきたい4つのポイント

1.バイクで何をしたいか明確にしておく

値段や見た目だけでバイクを選ぶと、やりたいことができない、乗りにくい、となってしまう可能性が高くなります。そうならないために考えておくべきことは、「バイクで何をしたいか」です。

まず、トライアスロンで使用できる自転車はロードバイクまたはタイムトライアルバイク(TTバイク)のどちらかになります。さらにその中でもモデルによって得意なコース・性能・対象者のレベルが変わってきます。

トライアスロンだけで考えても

  • ショートディスタンス(短い距離)とロングディスタンス(長い距離)どちらを中心でやるか?
  • 日本選手権を目指したい
  • バイクが苦手

といった理由で選ぶべきバイクの種類や求められる性能が変わってきます。
自転車との付き合い方という面でも

  • トライアスロン以外には使わない
  • ロードレースにも出てみたい
  • ツーリングもしてみたい

といったことで選ぶべきバイクが違ってきます。

どういう方向性でトライアスロンに取り組むかは、続けていくうちに変わってくるものです。しかし最初に方向性をある程度決めておくと、後になって後悔する確率は低くなりますし、迷ったときに的確なものを選ぶことができます。

本格的にバイク選びを始める前に、まずは「手に入れたバイクでどんなことをしたいか」を何となくで良いのでイメージしておきましょう。初めての方は自転車でどんなことができるのか分からないと思うのでオンロード系に絞って簡単にご紹介しておきます。

レース指向 ロードレース
  • 耐久レース(6時間や12時間走り続ける)
  • ヒルクライム(山を登るだけのレース)
  • クリテリウム(短い周回コースを何周もする)
  • ツアー(何日かに分けて走るレース)
  • タイムトライアル
トライアスロン
  • スプリント/ショートディスタンス(〜65km程度)
  • ミドルディスタンス(80〜130km程度)
  • ロングディスタンス(200km前後)
ツーリング指向
  • サイクリングイベント(50kmぐらまで)
  • ロングライドイベント(200kmぐらいまで)
  • ブルペ(200〜1400km)
  • 日本一周など

※1日以上かかるならロードバイクやTTバイクではなくランドナーやスポルティーフといったバイクを使うべき

2.サイズには絶対にこだわる

どんなスポーツでもフォームが大切と言われますが、自転車の場合は乗車姿勢とフォームが深く関係しています。その乗車姿勢を決める自転車のセッティングのことをポジションと呼び、体に最適なポジションになるように自転車を調整することを「ポジションを出す」とか「フィッティング」と呼びます。

適切なポジションが出せないと体とバイクが本来の性能を発揮できないだけでなく、腰痛や膝痛など故障の原因にもなります。下記のような有料でフィッティングしてくれるサービスも複数あり、フィッティングは奥が深いです。

そのフィッティングの要となるのがフレームサイズです。

自転車にも洋服と同じように適正なサイズがあり、そこを外れるとよいポジションが出せません。理想をいえばオーダーでフレームを作ってもらうのがベストですが、一般的にはメーカーが複数用意しているフレームサイズの中から一番最適なものを選びます。

ただしそれだけでは一人一人の手足の長さや柔軟性、競技レベルに対応できません。そこで最終的にはハンドルやサドルなどのパーツを交換して体に合うように調整していきます。そのあたりのノウハウがフィッティングでは重要になってきます。

今はパーツが豊富にあるのでフレームサイズが少しぐらい合わなくても、そこそこのポジションをだすことは不可能ではないです。しかし、どうしても無理があるのでバイク本来の性能が出せず結局乗りにくい、ということになってしまいがちです。  

ですので、自分の体とフレームサイズが合っているかどうかはバイク選びで絶対に外してはダメなポイントです。どんなに気に入ったバイクでも適正サイズが手に入らなければ縁がなかったと思って諦めてください。 特に身長が160cm未満の人は選択肢が狭くなるので要注意です。

3.メンテナンス性や規格の確認

自転車も機械なので日々のメンテナンスは欠かせませんし、大会遠征のために上の写真のように分解することもよくあります。そのときにメンテナンス性が悪いと大変。特に、最近のTTバイクは空気抵抗を減らす変わりにメンテナンス性を犠牲にしていることが多いです。

それと関連してパーツの互換性も大切なポイントです。例えば新しいハンドルに交換しようと思ってもハンドル差し込み部の径が違うと使えません。初心者の方は「そんなことあるの?なんで規格が統一されてないの!?」と思うかもしれませんが、技術の進歩で主流となる規格が変わることが時々あります。

こういったポイントは、初心者やメカが苦手な人にはわかりにくいのでショップやバイクに詳しい人に確認しましょう。知ってて買うなら良いですが、あとになって「あれもできない、これもできない」となると困りますからね。

4.自分がカッコイイと思うものを選ぶ

こんなこと書くと身も蓋もないのですが、サイズが合うという条件さえ満たしていれば、用途や互換性は気にせずに「自分がカッコイイと思うバイク」を選ぶのも一つの選び方です。

バイクの性能差は慣れや練習である程度カバーできますし、なんだかんだ言ってもバイクは趣味の道具です。

大会でトップレベルを争うなら性能面もシビアに見るべきです。しかし順位を気にせず趣味で楽しむなら、自分のお気に入りのバイクに乗る方が満足度やモチベーションも高くなりますし、多少不便があっても惚れ込んだバイクなら受け入れられるものです。

ただし、何度も書いていますがサイズだけは譲ってはいけません。

以上の4つの頭にいれつつ、バイクを選ぶようにしましょう。

完成車かフレームにするか

スポーツバイクの買い方は

  • 完成車(全てのパーツが揃っていてすぐ乗れる状態)を買う
  • フレームとパーツを別々に買ってショップで組み立ててもらう

という2種類あります。パソコンに例えるとメーカー製を買うか自作パソコンにするかみたいなものですね。下図のように Frame kit や Frame Set と書かれているとフレームのみです。完成車の写真が掲載されていてもフレームだけの場合があるので注意してください。

フレームセット(Felt 公式サイトより)

完成車(Felt 公式サイトより)

完成車とフレームのみのメリットデメリットは次のようになります。

  メリット デメリット
完成車 バラバラで買うより安い場合が多い。
あれこれ悩まなくてよい。
ポジションが出せないとパーツ交換が必要になる。
パーツの組み合わせを自分好みにできない。
フレーム 自分好みのパーツを選べる。
買い換えの場合、前のバイクのパーツを流用できる。
フレームでしか販売されていないモデルもある。
パーツも全てゼロから揃えると高くなる場合が多い。
パーツに詳しくないと選べない

初めての一台を買う場合、普通は自転車に詳しくないと思うので完成車をオススメします。フレームでしか販売されていないモデルはたいていは上級車向けになりますし、パーツ選びは大変ですからね。

自分でパーツを選んでいくのもバイクを買うときの楽しみの一つですが、それはいろいろ分かってくる2台目以降でも遅くありません。

トライアスロン用バイクの相場

ここでは完成車を購入するという前提でお話ししていきます。少し調べるとわかるのですが、スポーツ用の自転車の値段は本当にピンキリで安いものなら10万円ぐらからあります。

完成車で10万円ぐらいのものは正直オススメしませんが、今ではロードバイクなら20万前後、TTバイクでも30万円前後でレースに出るのに十分な性能のバイクを手に入れることができます。一方で上を見ると100万円オーバーのバイクもゴロゴロしています。

その差は何なのでしょう?

メーカとしてはフレーム素材や使うパーツ・ホイールのグレード、最新テクノロジーを取り入れるための設計・開発費などを正当な理由としていますし、確かに差を感じることはできます。実践編ではそういった差が理解できるようになるための知識を説明していきます。

ただ、当たり前ですが100万円のバイクに乗っても20万円のバイクの5倍速くはなりません。タイム的に10%も速くなれば万々歳です。つまり「速く走る」という目的だけを考えると高額バイクほどコストパフォーマンスは悪くなるといえます。

さらに高額のバイクは上級者・強い選手が使うことを想定して設計されているので、初心者やバイクが苦手な人にとって扱いやすいとは限りません。逆に20万ぐらいのバイクの方が乗りやすくて快適ということも十分あり得ます。

トライアスロンを普通に楽しむだけなら20〜50万円ぐらいの範囲で選べば十分です。それより高額のものはコストパフォーマンスが悪くなるということは頭に入れておきましょう。

ロードバイクとTTバイクの違い

トライアスロンのバイク選びでまず最初にくる選択として「ロードバイクとTTバイクのどちらにするか」というのがあります。

TTバイクというのはタイムトライアルバイクの略です。タイムトライアルというのは選手が一人ずつ時間差でスタートしタイムが一番速い選手が優勝となる競技で、距離は短い(10〜60km程度)場合が多いです。

このタイムトライアルという競技専用に設計された自転車がTTバイクですが、もう少しかみ砕いていうと、

単調(平坦でコーナが少ない)なコースを単独で走ることに特化したロードバイク

となります。詳しい違いは実践編を見てもらうとして、ここではこのように分かれる理由を説明しておきます。

空気抵抗とドラフティング

自転車では平坦路で15km/hを越えると空気抵抗がもっとも大きい抵抗となり、40km/hぐらいになると全抵抗の約90%が空気抵抗となります。つまり自転車で速く走るということは空気抵抗との戦いといえます。

一方で、誰かの後について走ることで空気抵抗が大幅に減り楽に走ることができるます。このように人の後について走ることをドラフティングといいます。

このドラフティングをしてもOKかどうかがロードレースとトライアスロンレースの大きな違いであり、使うバイクの違いにも関係してきます。

ドラフティングOKの場合の特徴

ロードレースとトライアスロンの一部(学生・日本選手権など)ではドラフティングOKなので、自然と集団走行(密集して走ることで空気抵抗を減らす)することになります。

photo credit: Sangudo 2016 ITU Elite Women via photopin (license)

集団の中で如何に自分の力を温存しライバルを消耗させるような走りをするか、その駆け引きがロードレースの醍醐味の一つです。

集団の中にいると速度の加減速が激しかったり、他の選手の動きに頻繁に反応する必要がありバイクの性能としては空気抵抗や安定性よりも加速性や運動性の高さが求められます。このような使い方に合わせて設計されているバイクがロードバイクになります。

ドラフティング禁止の場合の特徴

一方でトライアスロンはドラフティング禁止が一般的で単独走が基本です。

photo credit: subadei The Rider via photopin (license)

そのため空気抵抗を100%受けながら走る必要がありますが、集団に合わせた速度の加減速や他選手の動きに素早く反応する必要はありません。黙々と風や坂と戦うというイメージなります。また、コースもロードレースよりは単調なコースとなるケースが多いです。

そのような状況ではバイクの性能として安定性と低空気抵抗が重要なポイントになってきます。だからトライアスロンではTTバイクが選択肢に入ってくるわけですね。

ただし、TTバイクはロードバイクと比べて

  • 扱いづらいところがある
  • 出場できるレースが限られる(ロードレースでは使えない)

というデメリットがあるので、性能だけでなく手に入れたバイクで何をしたいかによっても選択肢が変わることになります。

バイクサイズの考え方

4つのポイントでも書きましたがバイク選びで一番大切なのはサイズであり、サイズ選びのポイントは適切な前傾姿勢を作れるかどうかです。

先に結論からかくと、リーチとスタックという寸法がトライアスロンバイクのサイズ選びでは重要になります。これはロードバイク・TTバイクどちらを選んでも同じです。

ところが、カタログやショップ店員さんと話す場合、フレームサイズといえばシートチューブ長になってしまいます。シートチューブ長だけで考えると特にトライアスロンでのサイズ選びは失敗する可能性が高くなります。

サイズ選びの詳細や具体的な数字は実践編でお話ししますが、ここではサイズ選びの基準が変わってきた流れを説明しておきます。これを理解しておけばショップ店員さんに要望を伝えるときも話が通じやすくなると思います。

サイズにシートチューブ長が使われる理由

ホリゾンタルフレームのサイズ

上の図はホリゾンタルフレーム(トップチューブが水平)のバイクです。図のようにシートチューブ長が効いてくるのは脚の長さで、長すぎるとサドルを一番下まで下げてもペダルに足が届きません。ペダルに足が届かないと前に進めませんから、シートチューブ長が適正値でないと全く乗れない自転車になってしまいます。

一方で脚の長さが決まれば身長や上半身の大きさはある程度決まってくるので、トップチューブ長などフレーム各部の寸法を決める目安になります。そのためシートチューブ長が適切であればポジションが全く出せないバイクになることはそうありませんでした。スローピングフレームが登場するまでは・・・

シートチューブ長は測る基準の取り方で2種類あるので、サドルをギリギリまで下げたい場合は要注意です。

芯-芯(C-C) クランクの回転中心からシートチューブとトップチューブの交点を結んだ長さ
芯-トップ(C-T) クランクの回転中心からシートチューブ頂点までの長さ (コチラが主流)

スローピングフレームの登場とトップチューブ長

スローピングフレームのサイズ

上の図のようにトップチューブが傾いたフレームをスローピングフレームと呼びます。1997年に登場したジャイアントのTCRというモデルが始まりで、登場時は「格好悪い」と否定的な声も多かったです。しかし実際にはホリゾンタルと比較して色々なメリットがあるため、今ではスローピングフレームを採用しているロードバイクの方が多いぐらいです。

スローピングフレームではサドル高さをホリゾンタルより下げられるので、シートチューブ長だけで判断すると本来は乗れないような大きなサイズでも足が届いてしまいます。しかし、それではペダルを回せてもハンドルがとても遠くなり、非常に乗りにくいバイクとなるでしょう。

こういう問題があるため、スローピングフレームではトップチューブ長をよく確認する必要があります。ところがシートチューブの長さ次第でトップチューブの角度が変わってしまうので、他のモデルと比較する場合に困ります。

そこで基準を統一するためにスローピングフレームではホリゾンタル換算のトップチューブ長がカタログに記載されており、それを重視することが一般的になりました(もちろん昔からトップチューブ長を重視するショップも多くあり、その傾向がより強くなったともいえます)

TTバイクの一般化と多様なフレームの登場

TTバイクのモデル数が増え、値段も手頃になってきたのはここ10年ぐらいの話です。それ以前はTTバイクはプロ選手が使うものというイメージで、市販されているモデルも目の玉が飛び出るような高額のものばかりでした。

最近はTTバイクの選択肢が増えて良い環境だと思うのですが、下の写真のようにフレーム形状がパイプの組み合わせとはいえない複雑なものが増えてきています。このようなフレームでは従来のパイプ長でポジションを決めていく方法が使えません。

さらに、TTバイク独特の前乗りポジションとよばれるサドルの先端で乗るポジションになると、同じトップチューブ長でも実際には短く感じることになります。

そこで、TTバイクでは適正サイズを見極めるのにリーチとスタックという数値が重要視されるようになってきており、メジャーなTTバイクメーカのカタログにはしっかり記載されています。

リーチとスタック

リーチもスタックもどちらもボトムブラケット(BB)からの寸法になります。バイクのフィッティングの目的は効率よくペダルを回すことですから、ペダルの回転中心、つまりBBはフォームの絶対的な基準点といえます。ですのでBBから測定した寸法はフレーム形状やサドルの前後位置などに左右されません。バイクが変わっても同じスタックとリーチになるようにフィッティングすれば同じポジションを作ることができます。

フレーム形状の多様化や、ロードバイクとTTバイクのポジションの違いを上手く吸収できる寸法がリーチとスタックというわけです。ロードバイクでもリーチとスタックを表記するメーカーが出てきていますので、これからのバイク選びではできるだけリーチとスタックを確認するようにしましょう。

カタログを隅々まで見よう

ホームページやカタログを見るとそのバイクの特徴の説明と、使われているパーツの種類やフレームのジオメトリが記載されています。たとえばサーベロのベストセラーTTバイクであるP3のウェブサイトでは下図のような表があります。

はじめて見た人は「なんだこれは?」と思うかも知れません。しかしロードバイクのフレームやパーツの知識があると、この表をみるだけで価格差の理由やどういう人向けに設計されているのか、自分の望む機能を備えているかといったことが分かるようになってきます。

この表の意味がわかるレベルの知識をつけてからバイク選びをすると、後で「こっちにしておけばよかった・・・」という失敗が少なくなります。詳しい見方は実践編で解説しています。

バイクをどこで買うのがよい?

プロショップで買うべき理由

今ではネット通販やオークションでも活発にロードバイクは取引されています。そういう所の魅力はなんといっても価格です。

しかし、ロードバイクやTTバイクは買って終わりではありません。日頃のメンテナンスが必要な道具です。チェーンやギア、ブレーキシューは消耗品ですし、パーツが壊れることもあり、メンテナンスを怠ると、最悪の場合、命にもかかわります。

また、プロショップではメンテナンスだけでなくバイクに乗る上でのいろいろなアドバイスをもらえたり、一緒に走る仲間を紹介してもらえたりと目には見えないさまざまなメリットがあります。

プロショップで購入するというのは「バイクというハードだけでなく、サイクルスポーツを楽しむソフトも買う」と考えるとよいでしょう。

特に初心者やメカが得意でない人はまずはプロショップを探してそこで購入しましょう。

トライアスロン専門 or 理解のあるショップがオススメ

スポーツバイクを買うならプロショップがよいですが、ロードバイクとトライアスロンとでは求められるものが微妙に違うので、トライアスロンに理解がないショップだとバイク選びやポジション作りのときに話がかみ合わないこともあります。

ですのでトライアスロン専門店や店長がトライアスロンの経験者といったショップに行くのが理想です。実際にはそういうショップの数は少ないですが、今はネット検索で探しやすくなっているので頑張って探してみてください。

どうしてもそういうショップがない場合、トライアスロンバイクに必要なポイントをしっかり学んでショップの人に伝えるのも一つの手です。頑固で聞く耳を持たないようなお店ならやめておいたほうがよいでしょう。

通販が向いている人

基本的には初心者からベテランまでどのレベルの人でもまずはショップに足を運んで欲しいですが、

  • 自転車に詳しい
  • 機械いじりが得意
  • パーツの相場や費用対効果について的確に判断できる自信がある

という人であれば通販もありだと思います。ショップよりもかなり安く購入できる場合があります。

国内なら楽天の自転車カテゴリーAmazonといったモール系の勢いが強いですが、個別のショップで通販サイトを展開しているところもあり、掘り出し物があったりします。

また、一時の円高のときほどではないですが、WiggleChain Reaction  Cycles といった海外通販サイトは安いことが多く、送料も一定額以上買うと無料になります。サイトも日本語に対応しており急ぎでないなら一度はチェックしておいて損はありません。

 

たまにトラブルが発生することもあるようですが、私は今のところ問題なく利用できています。

安くバイクを購入する方法

型落ちや中古車という選択

ロードバイクは1年でモデルチェンジするのでそれ以前のモデルは型落ちモデルという扱いになります。型落ちといっても塗装が違うだけのこともあれば、パーツや設計が大幅に変わっている場合もありますが、品質的には全く問題ありません。パーツの互換性にさえ注意しておけばお買い得なことが多いです。

中古車に関しては少し注意が必要です。フレームの寿命や痛み具合はなかなか判断しづらいからです。大雑把に言うと

  • 落車や事故がなく擦り傷や塗装剥げ少しある
  • 走行距離が10,000km以下

ならどんなフレーム素材でもまず問題ないと思います。

また、フレームのみを中古で手に入れることも可能です。その場合、組み立てはショップにお願いすることになるので、組み立て工賃は別にかかります。パーツ類はできるだけショップで購入してあげたほうがショップの方は喜ぶと思いますよ。

知人、友人に譲ってもらう

 一番安くて安心な中古入手法は知人・友人に譲ってもらうことです。完成車だけでなく、買い換えて余ったフレームだけという場合もありますが、ネットオークションと違って現物を見て状態を確認できますし、変なものを売りつける友人はそういないと思うので一番安心できます。

もし、買い換えを予定している人が近くにいたら交渉してみましょう。相場は同じモデルの落札価格や中古販売価格を調べれば見当が付きます。

ショップのお値打ち品を探す

バイクショップに行くとたまに型落ちのモデルが在庫処分品として格安で販売されていることがあります。

よくあるのは、コンポーネント(変速機関係の部品)がモデルチェンジされた場合です。特に互換性のない大きな変更があった場合、古いモデルが売れにくくなるので価格が下がります。

いずれにせよ、値段が大幅に割り引かれている場合、理由をしっかり確認して納得できるならお買い得です。

ネットオークションや中古自転車専門店で探す

ネットオークションでは現物を確認できません。しかし、個人ではなくショップが出品している場合もありますし、出品者の評価がまともなら取引自体は心配する必要はありません。展示品などの未使用品で状態がよいものが出品されていることもあります。

オークションサイトで代表的なのはやはりヤフオクの自転車カテゴリーになります。自転車カテゴリーでは完成車からパーツまで色々なものが出品されています。

一方で中古の自転車を専門に扱っている業者としてはサイクリークラウンギアーズあたりが有名です。オークションよりも割高になるかもしれませんが、確実に購入できるというメリットがあります。

 

あと、地域が限定され個人間の取引になりますが、ジモティの自転車カテゴリーも掘り出し物があるのでチェックするとよいと思います。

バイク選びで迷ったら

基本的な考え方にもどる

ここまでいろいろとバイク選びのポイントを書いてきましたが、色んなバイクを調べていくと、どのモデルも一長一短があり悩ましく思えてくると思います。

そういうときは、まず基本に立ち返りましょう。

  1. 自分の想定する用途・レベルに合うかどうか?
  2. サイズがあるか?
  3. メンテナンス性・互換性はどうか?
  4. 気に入ったデザインか?

これを今一度よ〜く考えて検討してください。一般的な優先度としては次のようなイメージです。

サイズ≫用途・レベル>デザイン>メンテナンス性

パーツよりフレームにお金をかける

バイクの性能のほとんどはフレームとホイールで決まります。パーツは一定レベル以上の性能があればOKで、今どきは低グレードでも十分な性能があります。またパーツは価格もフレームに比べれば安いので後からアップグレードしやすいです。

ですので、予算で迷ったらパーツよりフレームにお金をかけると考えてください。

安価すぎるものは後で後悔する可能性大

たまに入門用といって10万円ちょっとで売られているバイクがあります。確かにお値打ちなので、イベント的に1回か2回出ればよいというのならオススメです。

しかし、トライアスロンを趣味として長くやりたいと考えている場合はオススメしません。

こういったモデルはパーツのグレードやフレームの性能という点でかなり見劣りしますが、レースに出るだけの性能は十分あります。問題はそこではなく気持ちの部分です。

最初は何も知らないので気になりませんが、少し詳しくなると自分のバイクが如何にショボイかが分かってきます。「せめてTIAGRAじゃなくて105にしておけば良かった・・・」(TIAGRAや105はコンポーネントの名前)とか、人のバイクに乗ったときにあまりの性能差に愕然としたりします。

そういうことが気にならないほど気に入ったバイクを買ったならよいのですが、単に安いからという理由だけで購入すると後々このように後悔することになるので気をつけましょう。

雑誌やネットのレビューは参考にはするが信じないこと

自転車雑誌を見るとよくレビューが掲載されていますが、これって本当に当てになりません(笑)

というのも個人個人で感じ方や得意とする乗り方が違いますし、その日のコンディションやホイールの違い、ポジションがしっかり調整できているか、でも印象がかわります。

また、これを書くと身も蓋もないですがスポンサーさんや機材を提供してくれたメーカーの悪口は書けません。悪いところもオブラートに包んでポジティブに書くものです。

あくまでも「こう感じる人がいるんだな」という程度の認識にしておきましょう。一番よい方法は自分で乗ってみるしかありません。

バイクを試乗するには?

自動車と違って気になるバイクを気軽に試乗するという環境は普通ありません。

しかし、探せばショップ主催のバイク試乗会がたまに開催されていますし、毎年東京で開催(たまに大阪でも)されるサイクルモードというイベントではいろいろなバイクを試乗できます。そういうイベントがタイミング良くあればお目当てのバイクに試乗できるかもしれません。

ただ、試乗車は

  • 最高のパーツで組まれていることが多い
  • ポジションがしっかり調整出来ない
  • 短時間しか乗れない

といった点で必ずしもそのバイクの善し悪しが分かるわけではありません。

しかし、少しでもどんな感じか体感できると購入するときの安心感にはつながります。またそういうイベントでいろいろなバイクにのるとバイク選びの目も肥えてきます。こういうイベントを見つけたら積極的に参加しましょう。

最後は・・・やっぱり自分の好み

ここまで色々書いてきましたが、何だかんだ言ってもバイクは趣味の道具。デメリットが大きいと感じても自分がカッコイイ、欲しいと思えるものがあればそれを選ぶのもよい選択です。

4つのポイントで書きましたが、ネガティブな部分があっても、それも分かった上で納得して選んだのなら後悔は多少することがあっても(笑)許せてしまうものです。お気に入りのバイクを買ってトライアスロンライフを楽しみましょう。

次の記事では実践編ということで、サイズやフレーム、パーツを選ぶときの細かなポイントを解説していきます。是非、そちらも読んで悔いのないバイク選びができるようになってください。

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