知らないと恥をかく!?練習や会話で役立つペース・タイムの目安

トライアスロンを始めて仲間もできてくると、「スイムの100mベストは1分20秒です」、「バイクの平均速度30km/h以上で走れた」、「今日はランをキロ4分半で走ろう」というように、レベルや練習内容をタイムやペースで聞くことが多くなります。

私がトライアスロンを始めたときは、スイムとバイクは経験者だったので、タイムやペースを聞けば速いか遅いか、自分にとってキツイペースかどうかといったことは直感的にわかりました。
しかしランでは長距離をやった経験がないので、「キロ○分」と言われてもそれがどのぐらいのペースなのかピンときませんでした。

ですので3種目ともやったことがない初心者の場合、全種目ともピンとこないはずです。
そのままだと練習の目標ペースを設定できないし、他のトライアスリートとの会話にもついていけません。

ということで、この記事ではタイムやペースの目安を感覚的な部分も含めてまとめてみました。私の感覚でざっくり分けたので人によって多少の違いはあると思いますが、

「これぐらいのペースで走れたり泳げたりすればこれぐらいのレベルなんだな〜」

というイメージはつかめると思います。また、すべてレースでのペース・タイムとして見てください。あと特に書いていなければ男子の話です。

目安がわかると、他の選手と会話するときにペースやタイムを聞いて、「スゴイですね〜」とか「同じぐらいですね」なんていう会話ができるようになるので、コミュニケーションもスムーズにできると思います(笑)

スイム

水泳は50mもしくは100mを泳ぐペースを基準に考えるケースが多いです。50mを50秒以内のペースで泳ぎ続けられるならエイジレースではスイムラップは上位10%ぐらいに入れる実力があると言えます。また、ウェットスーツを着ると50mあたり数秒タイムがアップするのが普通です。

50m 100m 1.5km 1.9km 3.8km レベル
30秒 0:01:00 0:15:00 0:19:00 0:38:00 プロ選手レベル
34 秒 0:01:04 0:17:00 0:21:32 0:43:04
38 秒 0:01:16 0:19:00 0:24:04 0:48:08
40 秒 0:01:20 0:20:00 0:25:20 0:50:40 スイムラップでエイジ上位レベル
45 秒 0:01:30 0:22:30 0:28:30 0:57:00
50 秒 0:01:40 0:25:00 0:31:40 1:03:20
55 秒 0:01:50 0:27:30 0:34:50 1:09:40 エイジ真ん中ぐらい
60 秒 0:02:00 0:30:00 0:38:00 1:16:00
65 秒 0:02:10 0:32:30 0:41:10 1:22:20
70 秒 0:02:20 0:35:00 0:44:20 1:28:40 スイムが得意でない
75 秒 0:02:30 0:37:30 0:47:30 1:35:00
80 秒 0:02:40 0:40:00 0:50:40 1:41:20
85 秒 0:02:50 0:42:30 0:53:50 1:47:40
90 秒 0:03:00 0:45:00 0:57:00 1:54:00

ちなみに2017年10月現在の競泳の世界記録は次のようになります。プールとオープンウォーターでは条件がかなり違いますがご参考までに。

男子世界記録(50mプール)
種目 記録 選手 樹立日
50m自由形 20秒91 セーザル・シエロ 2009年12月18日
100m自由形 46秒91 セーザル・シエロ 2009年7月30日
1500m自由形 14分31秒02 孫楊 2012年8月4日
女子世界記録(50mプール)
種目 記録 選手 樹立日
50m自由形 23秒73 ブリッタ・シュテフェン 2009年8月2日
100m自由形 51秒71 サラ・ショーストレム 2017年7月23日
1500m自由形 15分25秒48 ケイティ・レデッキー 2015年8月4日

バイク

バイクは平均速度を基準とします。コースに左右されますがレースで平均速度が32km/h以上で走れるならバイクが得意な部類に入ると思います。平地巡航で30km/hが普通にできれば中級者以上といえるかと思います。

平均速度 40km 91.1km 180km 客観的な評価
44 km/h 0:54:33 2:02:52 4:05:27 プロ選手・エイジトップレベル
42 km/h 0:57:09 2:08:43 4:17:09
40 km/h 1:00:00 2:15:09 4:30:00
38 km/h 1:03:09 2:22:16 4:44:13 バイクラップでエイジ上位レベル
36 km/h 1:06:40 2:30:10 5:00:00
34 km/h 1:10:35 2:39:00 5:17:39
32 km/h 1:15:00 2:48:56 5:37:30
30 km/h 1:20:00 3:00:12 6:00:00 エイジ真ん中ぐらい
28 km/h 1:25:43 3:13:04 6:25:43
26 km/h 1:32:18 3:27:55 6:55:23
24 km/h 1:40:00 3:45:15 7:30:00 バイクが得意でない
22 km/h 1:49:05 4:05:44 8:10:55
20 km/h 2:00:00 4:30:18 9:00:00

ロードバイクの世界では集団走行が普通で気象条件やコースでタイムが大きく変わるので世界記録や最速記録的なものはあまり重要視されません。その中でアワーレコードというのが最速記録とされています。これは文字通り1時間で何km走れるかの記録でコースも自転車用トラックで行います。機材でかなり差が出るためレギュレーションの変更で記録が取り消されたりしています。現在は2014年に制定されたUCIルールでは2015年6月7日にBradley Wigginsが出した54.526km/hが世界記録となっています。

最近はパワーメーターが普及してきたこともあり、バイクの持久力を体重当たりのFTP(Functional Threshhold Power、1時間出し続けられるパワー)で比較することも多くなってきました。ここではパワー・トレーニング・バイブル の表を参考にざっくり分類分けしてみました。パワーメーターがない人もセミナーやイベントでFTPやパワーを測る機会があったときの参考にしてみてください。

FTP(W)/kg FTP(W)の参考値 客観的な評価
男性 女性 男性(65kg) 女性(55kg)
5.7〜6.4 5.3〜5.7 371〜416 292〜314 世界レベル
5.2〜5.8 4.6〜5.3 338〜377 253〜292 国内プロ(米国)
3.9〜5.2 3.4〜4.6 254〜338 187〜253 アマチュアトップレベル
3.2〜3.9 2.7〜3.4 208〜254 149〜187 バイクが得意
2.5〜3.2 2.1〜2.7 163〜208 116〜149 バイクが普通
〜2.4 〜2 〜156 〜110 バイクが苦手

パワーで注目するべきなのは絶対値(300Wとか200W)ではなく体重比(W/kg)です。体重80kg・FTP300W(3.75W/kg)と体重60kg・FTP300W(5W/kg)を比べると体重60kgの選手の方がレースの成績はよいと考えられます。特に登りでは体重比の差が顕著にでてきます。

ラン

ランは時速ではなく1km走るのにかかる時間を基準にします。初めての人はなかなか速度感がピントこないと思いますが頑張って覚えましょう。
トライアスロンのランパートで4分/km以上のペースで走る続けることができるならランは上位に入れる実力があります。

1kmのペース 10km 21km 42km 客観的な評価
03:00 0:30:00 1:03:00 2:06:00 ショートならプロレベル
03:15 0:32:30 1:08:15 2:16:30
03:30 0:35:00 1:13:30 2:27:00 ショートならエイジトップレベル
ロングならプロレベル
03:45 0:37:30 1:18:45 2:37:30
04:00 0:40:00 1:24:00 2:48:00
04:15 0:42:30 1:29:15 2:58:30 ショートならエイジ上位
ロングならエイジトップレベル
04:30 0:45:00 1:34:30 3:09:00
04:45 0:47:30 1:39:45 3:19:30 ショートなら普通ぐらい
ロングならエイジ上位
05:00 0:50:00 1:45:00 3:30:00
05:15 0:52:30 1:50:15 3:40:30
05:30 0:55:00 1:55:30 3:51:00 ロングなら普通ぐらい
05:45 0:57:30 2:00:45 4:01:30
06:00 1:00:00 2:06:00 4:12:00
06:15 1:02:30 2:11:15 4:22:30 ランが得意ではない
06:30 1:05:00 2:16:30 4:33:00
06:45 1:07:30 2:21:45 4:43:30
07:00 1:10:00 2:27:00 4:54:00
07:15 1:12:30 2:32:15 5:04:30
07:30 1:15:00 2:37:30 5:15:00
07:45 1:17:30 2:42:45 5:25:30
08:00 1:20:00 2:48:00 5:36:00

ちなみに陸上競技の世界記録は次のようになります。

男子世界記録
種目 記録 選手 日時
1km(トラック) 0:02:11:96 ノア・ヌゲニ 1999年9月5日
5km(トラック) 0:12:37:35 ケネニサ・ベケレ 2004年5月31日
10km(トラック) 0:26:17:53 ケネニサ・ベケレ 2005年8月26日
10km(ロード) 0:26:44 レオナルド・パトリック・コモン 2010年9月26日
ハーフマラソン 0:58:23 ゼルセナイ・タデッセ 2010年3月21日
マラソン 2:02:57 デニス・キプルト・キメット 2014年9月28日
女子世界記録
種目 記録 選手 日時
1km (トラック) 0:02:28:98 スベトラーナ・マステルコワ 1996年8月23日
5km(トラック) 0:14:11:15 ティルネシュ・ディババ 2008年6月6日
10km(トラック) 0:29:17:45 アルマズ・アヤナ 2016年8月12日
10km(ロード) 0:30:21 ポーラ・ラドクリフ 2003年2月23日
ハーフマラソン 1:05:12 フローレンス・キプラガト 2014年2月16日
マラソン 2:15:25 ポーラ・ラドクリフ 2003年4月13日

トライアスロントータル

トライアスロンのトータルタイムはコースや天候によりタイムは大きく変わります。下記の表はあくまで目安だと考えてください。

オリンピック(51.5km) アイアンマン70.3(112km) アイアンマン(225km) 客観的な評価
〜1:50 〜4:00 〜9:00 プロレベル
1:55 4:10 9:30
2:00 4:20 10:00
2:05 4:30 10:30 エイジ上位
2:10 4:40 11:00
2:15 4:50 11:30
2:20 5:00 12:00
2:25 5:15 12:30 エイジ真ん中ぐらい
2:30 5:30 13:00
2:40 5:45 13:30
2:50 6:00 14:00
3:00 6:15 14:30
3:10 6:30 15:00
3:20 6:45 15:30
3:30 7:00 16:00 エイジ下位
3:40 7:15 16:30
3:50 7:30 17:00
4:00 7:45 17:30

トライアスロンの世界記録

参考までにトライアスロンの記録についても調べてみました。いずれも2017年10月10日時点です。

まずオリンピックディスタンスですが、調べた限りでは1996年に Simon Lessing選手が記録した1:39:50が最速記録となるようです。

トータル スイム T1 バイク T2 ラン
1:39:50 18:24
(36秒/50m)
00:34 49:40
(48.3km/h)
 00:49  30:36
(3:01/km)

括弧内は平均速度・ペースですが、ドラフティングレースであることを考えてもバイクの平均速度はかなり速いことがわかります。(公式リザルト

アイアンマン公式大会でのコースレコードは、2017年5月28日にTim Don選手がアイアンマン南アメリカで出した 7:40:23です。

トータル スイム T1 バイク T2 ラン
7:40:23 44:16
(34秒/50m)
02:47 4:06:56
(43.8km/h)
01:38 2:44:46
(3:54/km)

どの種目も素晴らしいタイムですね。(公式リザルト

また、アイアンマンの距離(226km)でのコースレコードはJan Frodeno選手が2016年にチャレンジロタで記録した7:35:39です。

トータル スイム T1 バイク T2 ラン
7:35:39 45:22
(35秒/50m)
01:36 4:08:07
(43.5km/h)
 01:18 2:39:18
(3:46/km)

こちらもどの種目すごいタイムですね。ちなみにスイム・バイクはラップ1位ですが、ランラップはこのタイムでも2位だったようです。(公式リザルト

 

如何だったでしょう?タイム・ペースの目安と世界のレベルがどんなものかある程度わかったのではないかと思います。この記事の目安を練習や他の選手との会話で是非活用してくださいね。

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